» 2011 » 2月のブログ記事

Aさんは、独身時代、得意の外国語をいかしてホテルで働いていたが、結婚後、妊娠がわかるとごく自然に仕事を辞めようと考えた。
というのも彼女は医師に「子供ができにくい体」である事を告げられていた事もあり、優先順位としてまずは無事に出産したいと考えた。

そんな彼女でも、現実として、一人で子育てをこなしていくのは大変だった。
気持ちが追い詰められていき、夫の帰りが遅い事にだんだんと疑いを持ちはじめた。夫は「飲みすぎて電車で寝過し、終点まで行ったから帰れない。駅のベンチで寝る」といつも遅くなってメールしてくるの。
仕事柄、付き合いが多いのは分かっていたけど、私自身もはじめての子育てで余裕がなくなってくるでしょ。
そうすると、だんだん苛立つようになって、しまいには浮気してるんじゃないかという疑心でいっぱいになっていったの」

このままではいけないと、夫に話しかけたり、深夜に帰宅する夫をねぎらったりと修復の努力はしたが、夫に対する信頼が薄くなっていくことは食い止められなかった・・・。
そんな中、ふたり目の妊娠が判明。
これをいい機会にもう一度、夫と向き合っていこうと考え始めた矢先、性感染症が発覚したのだ。

「夫の言い訳なんて聞く気にもなれない。おなかの子供は成長していく。とにかく、子供を無事に産む事だけを考えていたわ。それだけが支えになっていたのね。だから、産後は鬱と彼に対する恨みでどん底まで落ち込んで悲惨だった。子育てなんて出来る状態ではなく、夫の実家に2人の子供を預けて、気分が良い日に顔を見に行くのがやっとだった」
目の前にいる明るい彼女からは、まったく想像ができない。

当時は落ち込んで引きこもって、不平不満の渦の中にいたという。
なぜ自分だけがこんな思いをしなければならないのか、何もかも夫が悪い、自分がこんな弱いのは、こんなふうに育てた両親のせいではないか・・・。誰かのせいにする事しか、物事を考えられなくなっていた。
ふと我に返ると、そんな自分に対する自己嫌悪が、さらにどん底へと追い討ちをかける。ネガティブになっているときには、マイナスの事しか思い浮かばないものだ。

そんな日々を過ごしていた彼女に、ある日、突然一筋の光が差したという。
どん底で這いつくばっていた彼女は、心の底で「このままではいけない」と繰り返し自分自身に言い聞かせたのだろう。
自分自身から目をそむける事無く、向き合い続けたのだ。
誰かのせいにしかできなくなった自分を受け入れ、自己嫌悪でドロドロになっている惨めな自分を認めた瞬間、光が見えたのだ。

つづく

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