» 2012 » 3月のブログ記事

この一言には心を打たれた。もちろん、浮気をした夫に非はある。ただ、彼と結婚したのは自分である。通常なら、浮気をした夫を加害者とし、被害者の自分を憐れむということになりがちだ。渦中にいる本人ならなおのこと、被害者意識が強まっていく。それは当たり前の感情だし、傷ついた怒りを少しでも鎮めるための慰謝料請求や、浮気相手への制裁も権利として存在する。ただ、彼女は、心の奥深いところで、「そうはいっても、この結婚を選んだのは自分」というプライドを持っている。このいちばんつらい時期に。
 相手をいくら責めても、浮気相手をいくら罵っても、構わない。それほど傷ついたのだから。ただ、それでもあえて、自分が選んだ結婚だという意識をもっているのは、重要なことではないだろうか。この結婚を選んだ自分が悪いと自分を責める必要はない。ただ、他の誰でもない自分がしたことだから、自分でけりをつける。そういう考え方をもっていれば、これからの人生を生きていく上で自信となり、地に足をつけてしっかり生きていくことができるはずだ。

素敵な依頼者との出会いだった。それでも、私達に出来る事は、精一杯の調査だけだ。

おわり

 近頃、調査員募集の問い合わせが多いの。毎年なぜだか春になると増える。今年は、いつにも増して多いのは、先日まで放映されていたドラマの影響かしら?
しかし、実事業は映画・小説、ドラマとはかけ離れていると思うのだけれど・・・。確かに尾行、張り込み、聞き込みが業務だけれど、ドラマのようにカッコイイものではない。推理力より、忍耐力・体力・集中力が勝負。推理力というより、経験力がものをいうのだ。勘や才能より、惜しみない努力。どんな業種でもきっと一緒のこと。
 ただ、中には「アウトローに憧れて」という応募者も。信頼関係で成り立っている仕事なので、社会的常識と必要以上に誠実さを持ち合わせていないと話にならないのになぁ・・・。

 数年に掛けて調査依頼を受けているお客様から久しぶりに電話があったの。今回も調査の依頼だったのだけれど、電話の切り際に彼はとんでもないことを言ったのだ。
「高橋さんの声は凄くいいですね。歌なんかとても上手そうですよね」・・・?!私の人生で声を褒められたことは、後にも先にこの時限りだ。しかも「歌が上手そう」と。
私の歌を聞いた人間から、お世辞でも歌が上手いなどのと言われた事は一度もないのだ。とにかく、とんでもない音痴なのよ。
私が音痴だと自覚したのは、小学校低学年の時だった。音楽のテストで、みんなの前で1人1人が歌う授業があったの。女の子は誰もが恥ずかしがって、小さな声で歌っていた。それを見て、自分の番がきたら大きな声で歌おう、と決めたのだが、それがとんでもない事だった。私が歌い出すと、クラスのほとんどが笑いだしたのだ。ピアノを弾く先生の手も止まり、再度初めから歌いなおしたが、笑い声に私の歌はかき消され、先生に「高橋さんは休み時間テストしましょう」と言われたのだ。
それからというもの、自分の歌は笑われるものだと自覚した。笑ってくれるのであれば何よりと開き直った高校時代。二十歳を過ぎた頃、「歌の下手な女はマイナスだ」と友人から徹夜で歌の特訓をうけた事もあったが、しょせん音痴は音痴。

歌が下手でも問題はない。人生において障害のない不得意分野は、そのまま放置しておいていいのじゃないかしら。

「この結婚を選んだ私のプライドです」
 ある依頼者が口にした一言だ。
 夫が浮気しているのかいないのか、定かではないが、今までの経緯を考えると、おそらくしているだろう。それはわかっている。だが、できればはっきりとは知りたくない、見たくない、受け入れたくない。それが本音。でも、辛く抉られるような想いからは開放されたい。
初めての相談から調査依頼まで、迷って悩んで考え抜いて、そして口にした冒頭の一言。調査という方法で事実を確かめ、自分自身で決着をつけたい。浮気性な相手を選んだのも、結婚したのも自分自身以外の誰でもない。だからこの結婚にけりをつけるのも、すべてを許して夫といちからやり直すのも自分の責任。彼女にはそんな思いがあったのだろう。

つづく

この間、調査員が「いったい俺は、人生で張り込みに何時間を費やしているのだろう」と言っていた。調査の基本は、一にも二にも張り込み。ほとんどの調査員が、一度は思い返すもの。1日張り込みをしていると、朝出かけて行った人が仕事を終えて帰宅するのを目撃したりするの。同じ場所を動かずに1日が過ぎていってしまう。
 でも、これが探偵という仕事なのだ。決してボーっとしているわけではなく、時として対象者の出入りに集中している間に1日がすぎ去っていく仕事なのだ。これだって、出入りがなかったと証明する重要な仕事。

 それにしても、人生、本当にあっと言う間に時間が過ぎ去っていくものね。

現在の日本で離婚の9割を占める方法が「協議離婚」です。民法第763条には「夫婦は、その協議で離婚することができる」と定められています。離婚理由を問われることなく、夫婦だけの間で話し合いによって離婚が成立するのが、この協議離婚。
 法的に認められた「夫婦」という関係であっても、もとを質せば男女の問題。「別れ」は、話し合いで双方が納得の上、決着をつけるのがいちばん望ましいといえそうです。
 しかし、離婚は夫婦関係を公に解消し、今まで共有してきた生活、家庭を分けることですから、そう簡単にはいきません。子どもの問題、財産の問題、離婚後の生活の問題、さらに慰謝料の問題など、話し合わなければならないことはたくさんあります。離婚すること自体には合意していても、このような他の問題で合意が得られず、話し合いが進まないこともあります。だからといって、とりあえず離婚届を先に出すことだけを考えると、あとで問題が出てくる可能性も高いのです。離婚前にきちんと話し合い、互いに納得の上で、さまざまな問題について取り決めておくことが重要です。
 どうしても夫婦での話し合いでは解決できない場合は、調停、審判、裁判という離婚方法へ進んでいくしかありません。

 「旦那が浮気したら120%離婚する!!」
この間、友人がこう言っていた。彼女は、子供を産んでも第一線で仕事を続けているので、親権を自分がとり育てていくのに何の問題もない!とまで言っていた。あくまでも、浮気をしたらという想定の話だからこう言いきれるのであって、実際にそうなったら離婚はそう簡単にいかないだろう。
 さらに彼女は「仮に浮気したとしても、隠し通して絶対に認めなければいいのよ」と。じゃあ、浮気を認めなければ許せるのかしら?きっとそんなことは確実にないだろう。黒に近い疑いを抱いたまま、浮気を認めない夫を許せるほど人はそんなに強くない。逆に正直に話したら許すという意見もあるが、これも難しいような気がする。浮気をされたら、認めようが認めなかろうが、簡単には許せないというのが本音じゃないのかしら。

 でも許せないからと言って、即離婚とはいかない事が多い。もともと、夫婦関係が上手くいっていない時の浮気であれば、離婚の後押しとなることもあるかもしれない。ただ、夫婦関係は悪くないと思っている時の浮気であれば、やはり簡単ではない。許してやり直したい気持ちもあるが、裏切りを許せない気持ちも事実。
 どちらかというと、お客さんをみていて男性の方が妻の浮気を許して、やり直しを考える人が多い。男の方が自分の意思に反して家庭を壊すのを嫌がるみたい。それに、浮気相手と別れて、自分を選んだという事実を尊重する人が多いように思う。浮気された場合、女性は旦那と夫婦関係を拒み、男性は妻と夫婦関係をもとうとしたりもするの。

 多くのお客さんの相談を聞いていても、やっぱりこの問題は難しい。

先日、街中でホワイトディーに関する会話を耳にしたの。
特に聞き耳をたてていたわけではないのだけれど、御隣の女性同士の会話に思わず聞きいってしまったわけ。
その女性は50代くらいの女性だったのだけれど、昨日は寝不足だったという内容から始まったのよ。問題は、その理由。なんと息子が夜な夜な、ホワイトディーのお返しにケーキを作っていたという。息子は成人しているようで、勤務後に数人の友人と自宅のキッチンを占領していたのだという。パテシエをしている友人の指示に従い、男数人でケーキ作りをしている光景。何だか悪くない気がする。
「今どき男子よね」「昔じゃ、考えられないわよね。本当、今どき男子ね」
話をしている女性も、まんざらではない顔をしている。寝不足の理由は、そんな息子達のケーキ作りに加わっていたのだとか。

夫婦ふたりで離婚そのものについて話し合いができない場合や、離婚には合意しているものの親権や財産分与などの離婚条件で折り合いがつかない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てるという方法があります。ふたりで話し合っても合意点が見つからないなら、話し合いに第三者を交えてみるわけです。
 離婚の意思が固まっていないときや、関係修復を望んでいるが相手が話し合いに応じないときにも、調停(円満調停)を申し立てることはできます。
 また、日本では調停前置主義ですので、この調停を経ないと、離婚裁判の訴訟を起こすことができません。相手が離婚に同意しないからといって、いきなり訴訟には持ち込めないのです。

調停は、1名の家事審判官(裁判官)と2名の調停委員(家事調停委員)で構成されます。そして、調停委員が夫婦双方の意見や事情を聞きながら、話し合いを進めていくのです。調停委員は、40歳以上70歳未満で、家事紛争の解決に専門知識のある人や、弁護士のように法律の専門家などから選ばれています。
 原則として、夫婦のうち、申し立てた側が最初に家庭裁判所の調停室に入り、調停委員に事情を説明します。次に申し立てられた側が同じように話をします。時間はそれぞれ20分程度。こうやってお互いの主張を調停委員が聞き、それぞれに伝えるという形で、「第三者を交えた話し合い」が繰り返されます。

「予断なんだけど、実は、先月離婚してさ」
・・・? 電話を切る間際に、突然、学生時代の友人が言ったのよ。
「ほら、1年位前に友達の奥さんが居なくなって、人探しの相談した事あったじゃん」
確かに1年前に、彼からそんな相談があったような気がする。
彼は昔から、日常にちょっとでも変化があると騒ぎたてて、事を大きくする癖があった。だから、相談があった時も、ちょっとした夫婦喧嘩で奥さんが家出しただけの事を彼が大きくして「知り合いに探偵がいるから、相談してみるよ」みたいに言ったのだろうと思っていた。
しかし、違っていたの。次に出てきた彼の言葉で完全に、電話を切る手を止めた。
「あれ、俺の奥さんだったのよ。結局、あの日、出ていったきり行方知れず。一方的に調停を申し立ててきて、先月やっとカタがついたわけ」
何?何があったの?突然出ていって、調停ではどんなバトルが繰り広げられたの?そもそも、何で出ていったのよ?
「ちょっとまてよ。語れば涙の長話よ、俺の短い結婚生活」
望むところよ、涙涙の長話。聞かせてもらおうじゃない。
そんなこんなで、後日、寂しさを持て余している彼の時間を割いてもらったのだ。

苦楽を共にした(?!)高校時代の友人が結婚のみならず離婚する年齢になったという事は、私もそろそろいい歳なのかしら。

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